君のいるこの美しい惑星を 守りたい
この物語をあのころヴィンセントの悲恋とセフィロスの生い立ちに心を痛めた人達へ
いたずら
暖かな昼下がりヴィンセントは木陰で横になっていた
昼休みはこの場所で昼寝をするのが彼の日課だ
うつらうつらしていると誰かの足音が聞こえる
どうやら足音を忍ばせているようだ
殺気は感じない
この足音は…
耳の上のあたりに何かが触れる感覚がある
?
「これでよし…クスクス」
小さな声で誰かがささやいている
「護衛さん!起きて!起きて!
お昼ご飯、一緒に食べません?」
ヴィンセントは起き上がる
「ああ、ルクレツィア博士も休憩ですか?
ご馳走になってばかりで申し訳ないです
昼食はもう食べたから大丈夫です」
「そんな事言わないで一杯買っちゃったから食べて、お願い」
「では、ありがたく…
いつも頂いてばかりでは申し訳ないので…
明日は私が用意して来ます」
「いいよ!いいよ!お姉さん結構お金一杯もらってるから甘えておきなよ!
ヴィンセントって義理堅い性格だね」
ルクレツィアが用意したパニーニをほおばりながらおしゃべりは続く
「ヴィンセントはどうしてタークスに所属する事になったの?」
「…」
「あ、ごめんごめん!答えたくなかったら答えなくてもいいからね」
「私は…ルクレツィア博士のように何かやりたかった訳ではなくて…
父がフリーの科学者をしていて収入が安定しなかったので
収入が安定しているサラリーマンを選びました
在学中から誘いがあって…タークスは他の仕事より給与が良かった…
ただそれだけです
だからルクレツィア博士のようにやりたいことがあって情熱を傾ける人を見ていると…
少しうらやましいです」
「私がうらやましい!?
アハハ、みんなに聞かせてあげたい」
「???」
「さ、そろそろ戻らなきゃね」
「おいしかったです
ごちそうさまでした
明日は私が用意してきますから楽しみにしてて下さい」
「…じゃあ、昼食買わないで待ってるよ?」
「はい、待ってて下さい。」
持ち場にもどるヴィンセント
「こら!遅いぞヴィンセント!5分前には戻って…!!?」
同僚のタークスが怒鳴る
「なにやってんのお前…」
「何が?」
「ちょっと鏡を見てみろ」
ヴィンセントは内ポケットがらミラーを取り出す
「ん?」
「ああ、これだったのか…」
ヴィンセントの耳の上に白い花が飾られている
「フフ、ちょっと行ってくる」
「待てって、外して行かないのか?
行っちまった…
俺、休憩に入ってもいいのか?」
ヴィンセントはルクレツィアのいる研究室に向かいドアをノックする
「失礼します」
「ヴィンセント!
ど、どうかした?」
ルクレツィアの顔がゆがむ
そして必死で笑いをこらえている。
「ヴィンセント、きれい、とても似合っているわ」
「そうですか?」
ヴィンセントはルクレツィアに近づく
身構えるルクレツィア
ヴィンセントは白い花を自分の髪から抜き取り、ルクレツィアの髪に飾る
「でも、あなたの方が似合うし私よりずっと美しい」
そう言うときびすを返し一度だけ手を振って部屋を出てく
昼休みはこの場所で昼寝をするのが彼の日課だ
うつらうつらしていると誰かの足音が聞こえる
どうやら足音を忍ばせているようだ
殺気は感じない
この足音は…
耳の上のあたりに何かが触れる感覚がある
?
「これでよし…クスクス」
小さな声で誰かがささやいている
「護衛さん!起きて!起きて!
お昼ご飯、一緒に食べません?」
ヴィンセントは起き上がる
「ああ、ルクレツィア博士も休憩ですか?
ご馳走になってばかりで申し訳ないです
昼食はもう食べたから大丈夫です」
「そんな事言わないで一杯買っちゃったから食べて、お願い」
「では、ありがたく…
いつも頂いてばかりでは申し訳ないので…
明日は私が用意して来ます」
「いいよ!いいよ!お姉さん結構お金一杯もらってるから甘えておきなよ!
ヴィンセントって義理堅い性格だね」
ルクレツィアが用意したパニーニをほおばりながらおしゃべりは続く
「ヴィンセントはどうしてタークスに所属する事になったの?」
「…」
「あ、ごめんごめん!答えたくなかったら答えなくてもいいからね」
「私は…ルクレツィア博士のように何かやりたかった訳ではなくて…
父がフリーの科学者をしていて収入が安定しなかったので
収入が安定しているサラリーマンを選びました
在学中から誘いがあって…タークスは他の仕事より給与が良かった…
ただそれだけです
だからルクレツィア博士のようにやりたいことがあって情熱を傾ける人を見ていると…
少しうらやましいです」
「私がうらやましい!?
アハハ、みんなに聞かせてあげたい」
「???」
「さ、そろそろ戻らなきゃね」
「おいしかったです
ごちそうさまでした
明日は私が用意してきますから楽しみにしてて下さい」
「…じゃあ、昼食買わないで待ってるよ?」
「はい、待ってて下さい。」
持ち場にもどるヴィンセント
「こら!遅いぞヴィンセント!5分前には戻って…!!?」
同僚のタークスが怒鳴る
「なにやってんのお前…」
「何が?」
「ちょっと鏡を見てみろ」
ヴィンセントは内ポケットがらミラーを取り出す
「ん?」
「ああ、これだったのか…」
ヴィンセントの耳の上に白い花が飾られている
「フフ、ちょっと行ってくる」
「待てって、外して行かないのか?
行っちまった…
俺、休憩に入ってもいいのか?」
ヴィンセントはルクレツィアのいる研究室に向かいドアをノックする
「失礼します」
「ヴィンセント!
ど、どうかした?」
ルクレツィアの顔がゆがむ
そして必死で笑いをこらえている。
「ヴィンセント、きれい、とても似合っているわ」
「そうですか?」
ヴィンセントはルクレツィアに近づく
身構えるルクレツィア
ヴィンセントは白い花を自分の髪から抜き取り、ルクレツィアの髪に飾る
「でも、あなたの方が似合うし私よりずっと美しい」
そう言うときびすを返し一度だけ手を振って部屋を出てく
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いたずら2
昼休みにいつもの木陰に来てみたルクレツィア
昨日昼食を用意すると言っていたヴィンセントはまだ来ていない
「ヴィンセントー、いないのー」
「もう、お昼ご飯を用意して来るって言ってたじゃない!」
頭上から何かが降ってくる
「きゃ!」
「花冠?」
「待ちくたびれましたよお姫様」
言うなりヴィンセントは木の上からひらりと降りてルクレツィア前に着地した
「ごめんね、ヴィンセント…すごく待ったみたいね」
手にした花冠をまじまじ見つめてルクレツィアは言う
「気にしないで下さい、待たせるのはいい女の条件でしょう?」
「…ヴィンセントってもっとお堅くて真面目な感じの人かと思ってたわ」
「何かおかしかったですか?」
「私の友達にね、
あなたの事が大好きな子がいるんだけど…
真面目で誠実な人って言ってたから
ちょっと思ってたのと違うなって思って…」
「私は真面目で誠実ですよ」
「フフ、自分でそういうこと言うかな~」
「や、約束通り昼食を用意してきました」
「待ってました!ヴィンセントは誠実!誠実!」
バスケットから食べ物を取り出しながらメニューの説明をするヴィンセント
「ファラフェルと
トルティーヤの豆乳タルタルソースと
ピクルスと
ピーナッツクリームケーキです」
「食後にオーガニック珈琲もあります」
「すっごーい!頂きます!」
「美味しい!どこで買って来たの?」
「それは秘密です」
「私、美味しいものが大好きだから
結構食べ歩いていると思うんだけど
こんなの食べたの初めて」
ルクレツィアは包み紙に店の名前が入っていないかチェックするが見つからない
「フフフ、店の名前を探しても無駄ですよ」
「お望みならまたいつでも用意してきます」
「明日もお持ちしましょうか?」
「ううん、明日から忙しくなるからここに来てのんびり食事なんてできない」
「ありがとう、ヴィンセント、またお願いね!」
「はい」
「あの、ルクレツィア博士はどうして神羅の科学者になろうと思ったんですか?」
「うーん、研究が好きだからかな~」
「新しい発見ってわくわくするし、
それにね、
私…
いつか私の研究が世界を救うって思ってるの」
ちょっと照れながらルクレツィアは話す
「笑っちゃうよね」
「いいえ、素敵です(あなたが)」
「お、応援しています」
昨日昼食を用意すると言っていたヴィンセントはまだ来ていない
「ヴィンセントー、いないのー」
「もう、お昼ご飯を用意して来るって言ってたじゃない!」
頭上から何かが降ってくる
「きゃ!」
「花冠?」
「待ちくたびれましたよお姫様」
言うなりヴィンセントは木の上からひらりと降りてルクレツィア前に着地した
「ごめんね、ヴィンセント…すごく待ったみたいね」
手にした花冠をまじまじ見つめてルクレツィアは言う
「気にしないで下さい、待たせるのはいい女の条件でしょう?」
「…ヴィンセントってもっとお堅くて真面目な感じの人かと思ってたわ」
「何かおかしかったですか?」
「私の友達にね、
あなたの事が大好きな子がいるんだけど…
真面目で誠実な人って言ってたから
ちょっと思ってたのと違うなって思って…」
「私は真面目で誠実ですよ」
「フフ、自分でそういうこと言うかな~」
「や、約束通り昼食を用意してきました」
「待ってました!ヴィンセントは誠実!誠実!」
バスケットから食べ物を取り出しながらメニューの説明をするヴィンセント
「ファラフェルと
トルティーヤの豆乳タルタルソースと
ピクルスと
ピーナッツクリームケーキです」
「食後にオーガニック珈琲もあります」
「すっごーい!頂きます!」
「美味しい!どこで買って来たの?」
「それは秘密です」
「私、美味しいものが大好きだから
結構食べ歩いていると思うんだけど
こんなの食べたの初めて」
ルクレツィアは包み紙に店の名前が入っていないかチェックするが見つからない
「フフフ、店の名前を探しても無駄ですよ」
「お望みならまたいつでも用意してきます」
「明日もお持ちしましょうか?」
「ううん、明日から忙しくなるからここに来てのんびり食事なんてできない」
「ありがとう、ヴィンセント、またお願いね!」
「はい」
「あの、ルクレツィア博士はどうして神羅の科学者になろうと思ったんですか?」
「うーん、研究が好きだからかな~」
「新しい発見ってわくわくするし、
それにね、
私…
いつか私の研究が世界を救うって思ってるの」
ちょっと照れながらルクレツィアは話す
「笑っちゃうよね」
「いいえ、素敵です(あなたが)」
「お、応援しています」
プロポーズ再び
暗い洞窟の中
足音にまじって何か金属のぶつかり合う音が聞こえてきた
どの位時が経っているのか
暗い洞窟の中で眠り続けるルクレツィアには
わからなかった
自分の心は壊れてもう動く事はないと思っていた
長い間心が動くことは無くなっていた
だが最近思ってしまう
淋しいと…
そう思っていると
どこからともなく聞こえて来る
彼の足音が
そしてこうささやく
「愛してる
ルクレツィア
結婚しよう」
オメガとの戦いの終止符が打たれてから
彼に「ありがとう」と言われた
彼との関係とは終止符がうたれたと思っていた
もう彼は過去の呪縛から解き放たれて私の前には現れないと
そう思っていた
何度も何度も繰り返される愛の言葉…
聞いていて恥ずかしくなる
もう何度やってきてその言葉をを口にしたかわからない
「ルクレツィア、
前の戦いで壊れたWROの建物が再建されたよ
そこで、庭に咲いていた小さな花を見つけた
あの場所に咲いていたのと同じ花だ」
ヴィンセントは花をルクレツィアに差し出し
反対側の手を自分の胸に当て
一呼吸置く…
そしてルクレツィアを真っ直ぐに見つめた
「ルクレツィア、私と結婚して下さい」
静寂の時間が流れる
ヴィンセントは肩を落としきびすをかえす
「クスクス
フフフ
ハハハハハハハハハ」
水晶が砕ける
幾千もの光の欠片が飛び散る
「ヴィンセントったら
くすぐったい言葉を
いっぱい投げかけてくるんだもの」
ルクレツィアは目尻に少したまった涙を
指で拭いながらヴィンセントに歩み寄る
「ごめんなさい
私って空気読めないよね」
「知ってる」
「何度呼びかけても応えない女にどうして…」
ヴィンセントがルクレツィアを抱き寄せる
「ずっと会いたかった…
私に微笑みかける君に
ルクレツィア
ルクレツィア
ルクレツィア」
ルクレツィアの頬が朱に染まる
ルクレツィアは腕を突っ張って
自分とヴィンセントの体を引き離す
「私と一緒にいてもあなたは幸せにはなれないわ」
「君は思い違いをしている
君のいない世界に私の幸せなど有りはしない!」
膝をつくヴィンセント
ルクレツィアの手の甲に優しく唇を当てる
ルクレツィアを見上げて…
「私と共にこの星で今を生きよう」
ミシ
ミシミシ
「ん?」
クリスタルが壊れたせいか
洞窟が崩壊し始める
足音にまじって何か金属のぶつかり合う音が聞こえてきた
どの位時が経っているのか
暗い洞窟の中で眠り続けるルクレツィアには
わからなかった
自分の心は壊れてもう動く事はないと思っていた
長い間心が動くことは無くなっていた
だが最近思ってしまう
淋しいと…
そう思っていると
どこからともなく聞こえて来る
彼の足音が
そしてこうささやく
「愛してる
ルクレツィア
結婚しよう」
オメガとの戦いの終止符が打たれてから
彼に「ありがとう」と言われた
彼との関係とは終止符がうたれたと思っていた
もう彼は過去の呪縛から解き放たれて私の前には現れないと
そう思っていた
何度も何度も繰り返される愛の言葉…
聞いていて恥ずかしくなる
もう何度やってきてその言葉をを口にしたかわからない
「ルクレツィア、
前の戦いで壊れたWROの建物が再建されたよ
そこで、庭に咲いていた小さな花を見つけた
あの場所に咲いていたのと同じ花だ」
ヴィンセントは花をルクレツィアに差し出し
反対側の手を自分の胸に当て
一呼吸置く…
そしてルクレツィアを真っ直ぐに見つめた
「ルクレツィア、私と結婚して下さい」
静寂の時間が流れる
ヴィンセントは肩を落としきびすをかえす
「クスクス
フフフ
ハハハハハハハハハ」
水晶が砕ける
幾千もの光の欠片が飛び散る
「ヴィンセントったら
くすぐったい言葉を
いっぱい投げかけてくるんだもの」
ルクレツィアは目尻に少したまった涙を
指で拭いながらヴィンセントに歩み寄る
「ごめんなさい
私って空気読めないよね」
「知ってる」
「何度呼びかけても応えない女にどうして…」
ヴィンセントがルクレツィアを抱き寄せる
「ずっと会いたかった…
私に微笑みかける君に
ルクレツィア
ルクレツィア
ルクレツィア」
ルクレツィアの頬が朱に染まる
ルクレツィアは腕を突っ張って
自分とヴィンセントの体を引き離す
「私と一緒にいてもあなたは幸せにはなれないわ」
「君は思い違いをしている
君のいない世界に私の幸せなど有りはしない!」
膝をつくヴィンセント
ルクレツィアの手の甲に優しく唇を当てる
ルクレツィアを見上げて…
「私と共にこの星で今を生きよう」
ミシ
ミシミシ
「ん?」
クリスタルが壊れたせいか
洞窟が崩壊し始める
ルクレツィアとグリモアの出会い
「はじめまして、神羅製作所の研究員ルクレツィア・クレシェントです
あなたの研究のサポートをするため本社からの辞令を受けてまいりました
よろしくお願いします」
「ああ、うかがっています」
「あなたのような優秀な方に来て頂けるのは光栄です」
「ゆ、優秀だなんてそんな!
私は、グリモア博士の足元にもおよびません
グリモア博士の論文を読ませていただきましたが素晴らしいです
これまで神羅製作所に無かった革新的な理論に感銘を受けました
グリモア博士と共同研究をさせて頂けるなんて神羅製作所は幸運です」
「あなたのような若い方にそんな風に言ってもらえるとは思いませんでした
私もあなたの在学中の論文を読ませていただきましたよ
着眼点がとても面白い
研究は進んでいますか?」
「いえ、私はまだ見習いみたいなものですから…サポートばかりです」
「それは残念です
あの研究は実用的で応用範囲が広い
ぜひ、いつか形にして下さいね
期待しています」
「は、はい!頑張ります!」
あなたの研究のサポートをするため本社からの辞令を受けてまいりました
よろしくお願いします」
「ああ、うかがっています」
「あなたのような優秀な方に来て頂けるのは光栄です」
「ゆ、優秀だなんてそんな!
私は、グリモア博士の足元にもおよびません
グリモア博士の論文を読ませていただきましたが素晴らしいです
これまで神羅製作所に無かった革新的な理論に感銘を受けました
グリモア博士と共同研究をさせて頂けるなんて神羅製作所は幸運です」
「あなたのような若い方にそんな風に言ってもらえるとは思いませんでした
私もあなたの在学中の論文を読ませていただきましたよ
着眼点がとても面白い
研究は進んでいますか?」
「いえ、私はまだ見習いみたいなものですから…サポートばかりです」
「それは残念です
あの研究は実用的で応用範囲が広い
ぜひ、いつか形にして下さいね
期待しています」
「は、はい!頑張ります!」
父、ルクレツィアに息子自慢
「何をされているんですか?グリモア博士?」
「料理だよ」
「博士自ら料理なんてされるんですか?」
「研究のために辺境の地までやってくるとなかなか美味しい物にありつけないからね」
「心がすさんでしまう」
「健全な肉体と精神でいるためには健全な食料を補給する必要があるからね」
「それにはその場所に根付くものを食するのが一番良いのです」
「すごい…」
「さあ、あなた方も一緒に食べましょう」
「そんな、もったいないです」
「…実は…ボクにはルクレツィア博士ぐらいの年頃の息子がいるんです
彼とはうまくいっていなくて…もうずいぶん会っていません
淋しい限りです
だからこのあわれなオヤジめの話に耳を傾けながら
一緒に食べてはもらえませんか?」
「え、ええーと…
よ、喜んで…」
ルクレツィアは受け取ったスープを口に運ぶ
「すごい!
ここにあるものでこんな美味しいスープができるなんて !
びっくりです!グリモア博士!
グリモア博士の研究って多岐に渡るんですね!」
「研究か、まあそうとも言えるかな
ちょっと自慢話をしてもいいかな?
ボクの何よりの自慢は息子なんだ
今は君と同じ神羅で働いているよ
これがボクに似て良い男でね~」
グリモアは嬉しそうに目を細める
「何でも器用によくできるし性格も優しくて良い子なんだ
ルクレツィア博士、子どもっていうのはね
計り知れない可能性を秘めているんだ
早い時期から伸びたがっている方向を見誤らずに育てれば
どんどん可能性の翼を広げて成長して行く
そして、ヴィンセントは、私の期待した通りの強くて聡明で美しい青年になった
彼が生まれて来てくれたってだけで私の人生に意味があったって思える
彼はきっとこの世界に貢献する 素晴らしい人間になるね
そうそう
写真があるから見てみる?」
グリモアはポケットから小さなアルバムを取り出すとルクレツィアに見せた
「わ、すごーい!グリモア博士にそっくりですね!」
「だろう
ルクレツィア博士は将来母親になる気はある?」
「わ、私は…恋愛とかそう言うのにはうとくて
なんだかなれそうな気はしないんですけど
でも、グリモア博士の話を聞いていたら
子どもが欲しくなってきました」
「フフ…そうか
実は私の息子も奥手なのか
彼女がいるって話を聞かないんだ…
そこだけは育て方を失敗したところかな
そろそろ孫の顔でも見てみたいんだけどね…」
「息子さんおいくつなんですか?」
「今年24歳になるよ」
「まだまだこれからじゃないですか
きっといつか、お孫さんの顔が見られますよ!」
「料理だよ」
「博士自ら料理なんてされるんですか?」
「研究のために辺境の地までやってくるとなかなか美味しい物にありつけないからね」
「心がすさんでしまう」
「健全な肉体と精神でいるためには健全な食料を補給する必要があるからね」
「それにはその場所に根付くものを食するのが一番良いのです」
「すごい…」
「さあ、あなた方も一緒に食べましょう」
「そんな、もったいないです」
「…実は…ボクにはルクレツィア博士ぐらいの年頃の息子がいるんです
彼とはうまくいっていなくて…もうずいぶん会っていません
淋しい限りです
だからこのあわれなオヤジめの話に耳を傾けながら
一緒に食べてはもらえませんか?」
「え、ええーと…
よ、喜んで…」
ルクレツィアは受け取ったスープを口に運ぶ
「すごい!
ここにあるものでこんな美味しいスープができるなんて !
びっくりです!グリモア博士!
グリモア博士の研究って多岐に渡るんですね!」
「研究か、まあそうとも言えるかな
ちょっと自慢話をしてもいいかな?
ボクの何よりの自慢は息子なんだ
今は君と同じ神羅で働いているよ
これがボクに似て良い男でね~」
グリモアは嬉しそうに目を細める
「何でも器用によくできるし性格も優しくて良い子なんだ
ルクレツィア博士、子どもっていうのはね
計り知れない可能性を秘めているんだ
早い時期から伸びたがっている方向を見誤らずに育てれば
どんどん可能性の翼を広げて成長して行く
そして、ヴィンセントは、私の期待した通りの強くて聡明で美しい青年になった
彼が生まれて来てくれたってだけで私の人生に意味があったって思える
彼はきっとこの世界に貢献する 素晴らしい人間になるね
そうそう
写真があるから見てみる?」
グリモアはポケットから小さなアルバムを取り出すとルクレツィアに見せた
「わ、すごーい!グリモア博士にそっくりですね!」
「だろう
ルクレツィア博士は将来母親になる気はある?」
「わ、私は…恋愛とかそう言うのにはうとくて
なんだかなれそうな気はしないんですけど
でも、グリモア博士の話を聞いていたら
子どもが欲しくなってきました」
「フフ…そうか
実は私の息子も奥手なのか
彼女がいるって話を聞かないんだ…
そこだけは育て方を失敗したところかな
そろそろ孫の顔でも見てみたいんだけどね…」
「息子さんおいくつなんですか?」
「今年24歳になるよ」
「まだまだこれからじゃないですか
きっといつか、お孫さんの顔が見られますよ!」